我々は、のうのうと生き延びた避難民族を許さないし
我々は、無気力に俯くだけの厭世主義を許さないし
我々は、恐れをなして靴を舐める裏切り者を許さないし
我々は、戦争へ突き進む支配階級を許さないのだ。
ここは楽園とは程遠く、今更気付いてももう遅かった。
血の気の多さと、剥き出しの野心と、
意地汚い損得勘定。
空が見えない地下の獄。
……だけどそんなのは嫌だった。
そんな大したことをやりたいわけじゃない。
最低でも一撃喰らわせたいだけだ。
誰かが笑う。
獣のような、少年のような、
悪魔のような、太陽のような、
力強い笑みだった。
地中深くより、これが咆哮(RoaR)。
命を捨てるつもりでなければ、
命を守ることさえ出来ない。